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SD100(TM700にみる現在のカメラシステム・デザイン) 4

さてiA機能である。SD100で提案されたiAシステムの超進化系であるTM700をみると2年近く経過しているので機能的に相当進化している(あたりまえである)

http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn100210-1/jn100210-1.html

ところがiAシステムは従来のビデオカメラと根本的に異なる設計思想で構築されていると言っても過言ではないと感じた。その理由を従来型との対比でみると先進性が浮き上がってくる。その例として従来型の信号処理系を考えてみたい。

1.レンズを通して撮像素子に像を結ぶ
2.撮像素子の電気量の強弱をプリアンプで増幅する
3.プロセスアンプでガンマーやニー、クリップ、輪郭などをRGB各チャンネルを処理する。
4.その出力をエンコードする。

原理的にいうと映像信号はこのように直線的に処理されている。このような信号の流れは新たな機能が出現すると各プロセスの途中でぶら下がり的に機能が追加されてきたというのが従来型の特徴であった。

ところがSD100で提案されたのは、その膨れ上がった機能全般にわたってLSIで制御する、魔法のような(笑)仕様に変化している。具体的にいうと
1.明るさ、コントラスト、顔の面積や位置情報を検出し
2.ズームとフォーカスの位置情報から被写体深度を推定し
3.撮影シーンを判別し
4.フォーカス、ホワイトを決定し
5.画質制御方法を決定する

これは専用コンピューターを使いリアルタイムで同時並列的に信号を制御する革命的な処理方法に進化している。まさにバカチョンの究極的なシステムとなっているのだ。これにより高速、高精度のシーン判別や低照度、逆光、過度順光などの撮影環境にも自動的に対応出来たと豪語している(笑)恐らく従来型のアルゴリズムだと上記の撮影条件では齟齬をきたすのは容易に想像出来る。

完全ではないが確かにiAはツカエル(笑)というのが1年間使い込んだ拙の感想である。このシステムの凄い点はソフトウェアー累積型の進化というのがミソだろう。つまりノウハウが死なないばかりか機能により進化した形で新製品に付加される循環が見える。

撮像素子や記録デバイスが進化しても制御システムに根本的な変更リスクはありえないとの考えからであろう。実に頭のいい進化を家庭用は遂げていると言うのが拙の思いだ。

まぁ、機動性を生かして休日に一人でしか撮影出来ない孤独な(笑)趣味を愛好する貴方にはTM700は絶好のパートナーになるとおもう。と、拙はお薦めするのだが(笑

オモチャというのには凄すぎると思うのは拙だけかなw

SD100(TM700の発表) 3



iAの考察をする予定だったがタイミング良く10日の昨日付けにPanaが家庭用のフラグシップモデルのTM700の発表を行っていた(3月発売)あまりタイミングが良すぎるので発表がもう少し早ければ様子見でコラムを書かなかったと思う(笑

HDC-TM700の製品情報
http://panasonic.jp/dvc/tm700/

プレスリリースは
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn100210-1/jn100210-1.html

前回述べた色で追尾するフォーカス機能などドンピシャの機能があり、うれしかった。問題意識は同じポイントで収束する物である(笑)

さて今回は少しいじわるな見方をしてみる。アナウンスを見ていると今回の売りは
赤・青・緑の各色センサー搭載の新・3MOSで高画質を実現
● 世界初(※1) 1080/60p記録で速い動きもクッキリ撮れる
暗いところでもノイズを抑えてキレイ
● 低照度撮影時の色ノイズを約5分の1(※2)に抑える
広角からズームまでハイビジョン画質のままキレイ
※1
2010年2月10日現在、民生用AVCHD規格対応ビデオカメラとして。尚、1080/60p記録モードは独自方式。
※2
当社従来機種 HDC-TM350比
ということらしい。

この新・3MOSというのはνmaicoviconとは言明していない。単純にMOSだとしたら画素を増やさなければならない悲しい理由がある。つまりCCDと比べてMOSの受光面積は1/3近く減少すると言う原理的な問題である。CCDと同じ受光面積を稼ぐにはMOS撮像素子を3倍にしなければならないという技術でもなんでもない、あたりまえの対応と言う話になる。

では何でMOSかという理由を探さなければならない。やはり低電力や原理的にスミアーがでにくい、制御しやすいという3つに尽きるだろう。拙的にはプログラムによるハンドリングがしやすいとみている(CCDとの比較で)

暗電流の低い素子が増えればさぞかしノイズの低い特性が出るだろうなぁ〜などと思ってしまう(笑

今回感心してしまったのは1080/60Pとワイドレンズの採用かなと思う。Pモードの周波数は約28Mbpsと書かれている。これはAG-HPX155のPHモード(1080/30P)の最高レートである24Mbpsより高い。やってくれるなぁ〜と笑いがこみ上げた。家庭用でフルハイビジョンの60Pなんて考えもつかなかった世界なのだ(SD100では24Pがあったが絵の連続性では疲れた(笑))

ワイドレンズはありがたいなぁと正直思う。従来の標準ズームは撮影時に物足りないことが多過ぎてヘキヘキしている人が多いのが想像出来た。手持ちでは絶対的にありがたい対応であると思う。

画龍点晴を欠くのは今回もやはりズームのランク的なリモコン対応がなされていないところだろう。にしても、かなり機能的に進化しているとはおもわれる。興味があるかたはニュース・リリースをごらんください。

まぁ2年たっているから全ての部分で2倍以上体感的に感じられる進化がないともの足りないと言うのが最近のユーザーの感度であろう。

カメラのムーア的な進化.....シビレル(笑
次回はiAを考察してみたい。

動画はたまに古墳でも(爆

SD100(フォーカスや手ブレ補正の仕様) 2



ことさら家庭用のカメラに拘っているのは世界中に数億台出荷されている現状から見てネット上における、お手軽な情報発信の必須のアイテムとして欠かす事ができないからだ。つまり原理を知らないと効果的な利用ができないとの立場でこのコラムを書いている。

家庭用のカメラで驚かされるのは何といってもAF(オート・フォーカス)機構だろう。といっても赤外線反射トラッキング等の軍事技術的な導入は価格帯から言って難しい。

一般的にはコントラスト信号のピークとレンズの合焦位置とをトラッキングさせる方法がオーソドックスだ。といっても低照度の環境ではどうするのだろうという疑問が湧き上がってくる。

SD100では複数の検出範囲に対応し信号の合算によりフォーカス・トラックすることに成功している。複数の検出信号によって中心のフォーカス信号が浮き上がってくるということであろう。

意外と賢いように思われるが例えば暗いシーンの中で誰かがスタンドマイクに対して話す(歌う)シーン等はマイクスタンドの輝度レベルにロックする事が多い(笑)絞りは、ほぼ全開であるために話している人間の顔がボケやすい傾向が出てくる。人間の顔だけに限れば色信号レベルで追いかける仕掛けが必要ではないかと思われる。コントラスト・トラッキングでは限界があるのだ。

さてフォーカスに続いて光学手ブレ補正を考えてみよう。撮像素子の登場で小型化に成功したビデオカメラの最大の問題点は撮像面の小型化による手ブレであろう。ちょっとしたブレが再生画面では大きく再現される。

撮影映像のリアリティについて拙は仮説を持っている それは
・高解像度
・記憶色と合致する色の再現性(経時的に変化する色温度との整合)
・対象への機械的なフォーカス
・登場人物の信頼性
・綺麗な立体的な音源
・水平の安定した画面
・遠近法に合致したフレーム(これは人間の感覚(笑))
これらの要素がしっかりしていなければ場面のリアリティが薄くなる。高解像度と言うのはリアリティへの記号のひとつにすぎない。

以上は技術的なアプローチとしてみた場合で画面の内の登場人物の演出的な動きやカメラマンの技術的なカメラワークは除外している。要するにパット見で感じるレベルである。ブレがあることで上記の条件が阻害される事が多い。家庭用のカメラで手持ち表現をあまり拙が使いたくない理由は上記にある。

SD100での補正レンズ補正エリアは従来より3倍のエリア枠が広がったと言われていた。でもどうやって(笑

これは4000回/秒の手ブレ感知を行っているらしい(でも1回のインターレスに1回強という数字は凄いのか大味なのか微妙)つまり撮影されている映像は常に状態を感知しているフィードバックが働いているということだ。このあたりから従来のカメラと最近のカメラとの認識が根本的に異なってくる。撮影した状態を自己のメカニズムで監視状態に置くのを専用デバイスでコントロールするのが現在の主流ということか

制御系にジャイロを使っている。パンやティルト等は従来型だと動作終了後にも補正が効き過ぎ妙な補正となったがSD100では終了時には効きすぎない補正(揺り戻し現象対策)をしているらしい。まぁ職人芸的な補正メカと言ってもいいだろう(ジャイロを使っているのならば何故水平系のマークが出て来ないのかと言う謎は依然残るが)また100の前の型であるSD9のクセを機会があったら確認してみようと思う。

カメラの機能に合わせて自分の撮影スタイルに制限を加える発想は正直に言うと好きではないが、この価格帯の機器を原理的に理解しなければ美味しい撮影ができないとなれば、ともかく認識しなければならない。フォーカスや手ブレ補正の仕様はノーチョイスなのだ(笑

動画は見た人がキレイといった祭りの風景。
次回はいよいよiA機能を考えてみたい。

SD100(νmaicoviconの挑戦は終わったのか?) 1



2008年にPanasonicから発売されたSD100は家庭用のカメラの中では時代を区切るほど画期的な挑戦がなされていたと拙は思っている(これは拙が使っているから贔屓倒しているわけではない(笑))

技術的に以降のPanaのカメラはSD100で構想された物を拡張的にトレーシングされたもので現在にいたっても面白みに欠けるとしか感じられない。そこで今回は雑談風に、このカメラの画期性と死角を考えてみたい。

高解像度大型画面時代に求められる家庭用のカメラは高画素や高細密を売りにするだけではなく総合的な機能を要求される時代になっている。

最初に驚いたのは1/6というサイズながらもRGBという3MOSで撮像するシステムだった。が、逆に不安になった。うまく行けばカラー方式として規格上の理想的な信号を収録できる基本的なアプローチだが、可能なのかい(笑)ということである。それは

・光軸の一致や各素子毎の対象形状の一致をこの撮像面の大きさでどうやって担保するのだろうかという点
・同じような理由でダイクロイック・プリズムが経時変化でズレるのではないか
などである。

長い間不安に思っていたが、どうやらプリズムをMOSに密着した構造を導入したらしい。頭がいいと思った(笑)。省部品(小型化)、信頼性、低コストが向上できるからだ。プロ用と民生用の違いは、時によっては撮像素子を交換出来るかどうかと言う視点がある。交換がありえない民生用では一体化しても問題ないと言う発想が具現化されているのだ(撮像管時代に現場で交換して再調整した事がある拙にとっては異次元の発想だ)

νmaicovicon(ニューマイコビコン)方式はCCDとCMOSのいいとこ取りと言われるシステムである。これは受光部はCCDで電源部はCMOSという概念で説明されているが

・CCDと違い受光信号のバケツ・リレーがないためスミアーの発生が大幅に少ない
.動作電力が低いため暗電流が抑えられ暗部や増感等にノイズが低くなり2luxでも撮影が可能などと豪語している(笑

拙から見るとターゲット・バイアスが異常に低い真空管(MOSの原理上)というイメージが、ものすごく強い(まぁ真空管(撮像管)は最早死語であるが)

ノイズの最大の原因は暗電流と、撮像面と映像処理回路とのリアルな距離に尽きる。家庭用のカメラは小型化により距離がどんどん縮小してSN比が驚異的に向上しているのも納得できるのだ。

SD100でも上記のプリズム機構を採用することでプリアンプ回路を省略出来たという論文が出ている。まぁ時代なのだろう(笑

面白い考察なので不定期に連載しようと思う。
参考動画は主に夜中に撮影したシーンをリンクした。

直感検索と時間軸検索



拙が主宰している「常陸太田ハイビジョン日記」が昨年の末に100コラムを超えた(動画は1秒刻みで100本上映(笑))

コラム制作の狙いは以下で
http://audience.studio-web.net/HDdiarypro/diary.cgi?no=100

ブログ形式を採用しているのでコラム数が増えるとカテゴリーや題名しか痕跡が残らないというのがブログの良い点でもあり欠点でもある。つまり

・コラムはテキストベースとして保存される
・それは外部や内部の検索キーワードでアクセスされる。

ところがほとんどの人は題名等を見てコラムを見ようとするだろう。そこで2〜3ヶ月のうちの動きを画像を使って直感的に見てもらおうと作ったのが映像日記ギャラリーだ。

映像日記ギャラリー
http://audience.studio-web.net/HDdiarypro/album/album.cgi

アクセス記録を見ると毎日巡回するヘビー・ユーザーは別にして週1回みる程度の方は徐々に利用数が上がっているようだ。実はこのシステムは現在、世界中の検索エンジンが実験しようとしている映像検索エンジンの雛形に近い物である。つまりJAVAなどを使ってコマ数を大きくし立体的に奥行きをつけて中の画像が動くというのが世界中で試作されている動画検索エンジンの流れである。

勢いをつけて(笑)もうひとつの検索エンジンに挑戦してみた。ハイビジョン日記の歴史映像年表である。

ハイビジョン日記の歴史映像年表
http://audience.studio-web.net/HDdiarypro/history/nenpyo.cgi

思えばエラいものに手をつけてしまったなぁ〜との思いが強い(爆)この年表の狙いをブログで述べているので転載する。

基本は西暦1年から西暦2010年までの時間軸を対象とした。
・基本フレームはWikipediaの出来事を拾う
・出来事から茨城関連をマーキングする。
・その年表に常陸太田市史、金砂郷村史(平成1年度のため)、水府村史、里美村史、周辺市町村史、世界史、常陸太田市史制作で使用されたらしい茨城新聞社の明治から昭和にかけての見出し、筆者の妄想史観(笑)のマーキングができる仕様。
・年代やキーワードによる検索を可能とする。
・動画、画像、マップのサービスがフック出来る。
・出来事をグーグルで検索できる。
・出来事の概要を説明できること。
・フォームが完成したら定型化の作業で追加ができること。
大体、以上の考えでトライアル・バージョンを作ってみた。

撮影対象の時代的な認識の上で動画を見ることが出来るかもしれないという考えだ。ただ欠点は完成に手間がかかる点(笑)と史観に左右されないためにWikipediaの出来事に逃げている点である。妄想系の史観は拙ので十分だと言う考えだ(爆

現在実験している地方映像の動画発信の実験は、もはやYouTube等の動画サイトや大手検索エンジンでの情報量の幾何級数的な増加では地方情報を効率的に発信する事が難しいとの考え方にたっている(雑音が多すぎるのだ)

これは地方情報をあらゆる情報と置き換えても問題は同じだろう。つまり映像日記の目的は映像情報を体系化し集積化し囲い込むと言う目的である。それは大手検索エンジンからHPにアクセスする動作と、どう違うのかと言う疑問に思う人がいるだろう。

映像を体系化すると数珠つなぎにアクセスする傾向が高い。
つまり効率的な情報提供の一つの方法論なのである。

人間は表情がないと興味が湧かないのだろうかという仮説が拙的に生まれるほど従来のアクセス率と異なる傾向を示している。

映像情報発信の実験は続く(笑