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SD100(フォーカスや手ブレ補正の仕様) 2



ことさら家庭用のカメラに拘っているのは世界中に数億台出荷されている現状から見てネット上における、お手軽な情報発信の必須のアイテムとして欠かす事ができないからだ。つまり原理を知らないと効果的な利用ができないとの立場でこのコラムを書いている。

家庭用のカメラで驚かされるのは何といってもAF(オート・フォーカス)機構だろう。といっても赤外線反射トラッキング等の軍事技術的な導入は価格帯から言って難しい。

一般的にはコントラスト信号のピークとレンズの合焦位置とをトラッキングさせる方法がオーソドックスだ。といっても低照度の環境ではどうするのだろうという疑問が湧き上がってくる。

SD100では複数の検出範囲に対応し信号の合算によりフォーカス・トラックすることに成功している。複数の検出信号によって中心のフォーカス信号が浮き上がってくるということであろう。

意外と賢いように思われるが例えば暗いシーンの中で誰かがスタンドマイクに対して話す(歌う)シーン等はマイクスタンドの輝度レベルにロックする事が多い(笑)絞りは、ほぼ全開であるために話している人間の顔がボケやすい傾向が出てくる。人間の顔だけに限れば色信号レベルで追いかける仕掛けが必要ではないかと思われる。コントラスト・トラッキングでは限界があるのだ。

さてフォーカスに続いて光学手ブレ補正を考えてみよう。撮像素子の登場で小型化に成功したビデオカメラの最大の問題点は撮像面の小型化による手ブレであろう。ちょっとしたブレが再生画面では大きく再現される。

撮影映像のリアリティについて拙は仮説を持っている それは
・高解像度
・記憶色と合致する色の再現性(経時的に変化する色温度との整合)
・対象への機械的なフォーカス
・登場人物の信頼性
・綺麗な立体的な音源
・水平の安定した画面
・遠近法に合致したフレーム(これは人間の感覚(笑))
これらの要素がしっかりしていなければ場面のリアリティが薄くなる。高解像度と言うのはリアリティへの記号のひとつにすぎない。

以上は技術的なアプローチとしてみた場合で画面の内の登場人物の演出的な動きやカメラマンの技術的なカメラワークは除外している。要するにパット見で感じるレベルである。ブレがあることで上記の条件が阻害される事が多い。家庭用のカメラで手持ち表現をあまり拙が使いたくない理由は上記にある。

SD100での補正レンズ補正エリアは従来より3倍のエリア枠が広がったと言われていた。でもどうやって(笑

これは4000回/秒の手ブレ感知を行っているらしい(でも1回のインターレスに1回強という数字は凄いのか大味なのか微妙)つまり撮影されている映像は常に状態を感知しているフィードバックが働いているということだ。このあたりから従来のカメラと最近のカメラとの認識が根本的に異なってくる。撮影した状態を自己のメカニズムで監視状態に置くのを専用デバイスでコントロールするのが現在の主流ということか

制御系にジャイロを使っている。パンやティルト等は従来型だと動作終了後にも補正が効き過ぎ妙な補正となったがSD100では終了時には効きすぎない補正(揺り戻し現象対策)をしているらしい。まぁ職人芸的な補正メカと言ってもいいだろう(ジャイロを使っているのならば何故水平系のマークが出て来ないのかと言う謎は依然残るが)また100の前の型であるSD9のクセを機会があったら確認してみようと思う。

カメラの機能に合わせて自分の撮影スタイルに制限を加える発想は正直に言うと好きではないが、この価格帯の機器を原理的に理解しなければ美味しい撮影ができないとなれば、ともかく認識しなければならない。フォーカスや手ブレ補正の仕様はノーチョイスなのだ(笑

動画は見た人がキレイといった祭りの風景。
次回はいよいよiA機能を考えてみたい。