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美空ひばり(甦る!幻のスーパーライブ)

アップロードファイル 312-1.jpg

BS朝日で上記タイトルの放送があった。

本日は病院に入院している義母が家にくる予定になっており。ひばりが好きなので録画して欲しいと家族から要望があった。

録画はすんなりいった(笑)元々ソースはテレビ朝日だったがマスターは廃棄していたらしい。そこで美空ひばり氏がプライベートで録画していたテープが発見されていたのを契機に番組の企画が持ち上がったらしい。(これは紅白を干された美空ひばり氏をテレビ朝日が紅白の裏番組にぶつけたという70年代の因縁の番組だ。当時のテレビ朝日の資本構成は旺文社、東映、朝日新聞だったので東映ルートが動いたのかもしれない)

放送が始まった途端なつかしさがこみ上げた。美空ひばり氏の歌の上手さは横に置いて(笑)画面の下にヘリカル・スキャン特有のスイッチング・ノイズが見える。3/4インチの U-matic だと思った(懐かしい)

テレビ信号をテープ記録するには周波数を上げなければならない。音だと20K台の周波数で記録出来るが映像だとその20倍の周波数をカバーしなければならない(圧縮理論が出て来るのは80年代からだ)そのため技術的にはオーディオテープの様にテープを回しながら記録ヘッドも回転させた。車の対向車と正面からすれ違うと二台の相対スピードは異常に上がるあれである。

当時の家庭用の規格は2ヘッド方式が主流でテレビの走査線の奇、偶フィールドをそれぞれ受け持っていた。IQ信号(カラー信号)にあたる信号はテープに対するヘッド・バイアスとして記録していたと記憶している(誠にもって荒々しい)当時の技術の結晶である方式だったが残念ながらカメラで収録する周波数特性を完全に収録するまでにいたらなかった。カラーの中心周波数3.58M周辺からYのハイカット・フィルターを入れているため高周波数成分は減衰したわけである。

これはタレントの表情を写し取ると髪の毛の生え際や森等の比較的周波数成分の高い対象には不向きだったが放送分野ではドキュメンタリーやロードムービー的な作品には一世を風靡した。フジテレビの映像バンクにはこの規格の映像が相当数保管されているのだろうなぁ~と思う。

BSはハイビジョンである。そのためNTSCコンポジット(640*480)のこの映像規格を縦方向1080まで拡大させなければならない(拡大後は横が足りないので左右にグラデーションのカラーバックが入っている(笑))

問題は拡大したら相対的にハイビジョンサイズでは解像度が半分以下の画面になる訳だ。そこを至難の業で輪郭等を操作し補正していく作業が重くなる。見た目の解像度を上げる訳だ(笑

この作業だけでもしんどかっただろう(爆

U-maticは規格的に上記の綱渡りのような方式のため互換性に問題が出た。そのためコントロール信号を別トラックに打ち込み手動で再生タイミングをコントロール信号の再生位置で調整出来るようにしている。これを別名トラッキングと言った。

上記の機構を考察すると映像の出力最高の状態でのトラッキング位置を手動で決めるのは今回の作業では問題が起こると推測される。それは30年以上の前に収録された家庭用テープを再生するのである(笑)拙なら絶対逃げる(爆

変調RFを最大限に再生出来るヘッドを備えたPlayerが現存するのだろうか?
プロセス機能を備えたFSSが残っているのだろうか?
テープのワカメ化にどう対応したのだろうか?
色補正は? ドロップアウトは? etc etc マイナスの要因が渦巻く(笑

これは技術ガンバリ大賞だなと思った。ドロップアウトが少ない事で技術的に濃いレベルだと想像出来たからである。「なんだ、解像度が悪い映像だな」と思う前に技術スタッフのガンバリに敬意を表さないとわるいだろう。ちなみにBSをDigaに収録しDVDにダビングするのにCPRM(デジタル放送録画対応)DVDでなければならないのを知らなかった。あわてて近所の電気店で購入したが世界でも存在しないダビング10等と言う規格を平気で消費者に押し付けるシステムにはあいかわらずツカレル。