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アラン・チューリングの映画

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BSで映画が入っていて何気なく録画していて思わずハマってしまった。だいたい題名で録画セットする事が多いので筆者的には見終わってちょっと儲けた気分となった。と言うのも内容は暗号解読系の話で第二次大戦でドイツ軍が使っていたエニグマと言う暗号生成装置をイギリス情報部が解読するという話だ。

筆者的にはエニグマ関連の映画は3本目で,今回見た「イミテーション・ゲーム」も面白かった。内容は史実に沿ったもので、最盛期には10,000名以上の人員が情報解析に従事していた。もっともそれが本などで明らかになったのは戦争が終わって30年近くが経過しイギリス政府が公式に認めたのは50年以上の時間が必要だった。最高機密だったのである。

エニグマの原型は1910年代に開発されており機構的なバージョンアップが順次施された事で戦争直前の欧米の諜報機関では解読不能とされていた。ところがポーランドのマリアン・アダム・レイェフスキが一部解読に成功し、その手法がイギリスとフランスの情報部に秘密公開された。

この業績に刺激を受けたイギリスのアラン・チューリングが全く独創的な汎用の電動解読機を作って行くというあらすじである。この業績によりレイェフスキは暗号解読者として世界的な名声をはくし、チューリングに至っては現在のコンピューター技術の祖となっている。

暗号解読後の運用面の難しさは全てに渡って対抗策を講じると敵方に暗号解読されたとされ、あっというまに暗号生成機の構造が改造されてしまうという恐れがある。そのためイギリスでは敵方の作戦の重要性を統計的な手法で格付けし軍事的に損害の低いものは放置し見破られるのを防いだという。

これにより戦争の終結が2年は短縮し人命的な損失も1,000万以上が助かったと言われている。公式発表が遅れたのは軍事的な損害が少ないと見なされたものに都市部の空襲や船舶の攻撃等が含まれており敵方の攻撃によって損害を受ける案件をあえて放置しなければならない理由があったと筆者は考えている。実際に損害を受けた人が現存していては政治的に発表するのは難しい。

これを体制的に擁護する理論としてフォン・ノイマンのゲーム理論が1944年に提唱されたが、要は戦略の損とか得を計って国益を正当化するアプローチとしか筆者には見えない。環境的に格付けの低い損害の部位に居た人はいつの時代でもえらいめに遭遇するのである。

このゲーム理論は更に進化し映画「ビーティフル・マインド」の主人公で天才数学者のジョン・ナッシュが発表したナッシュ均衡で結実する。これは参加するプレーヤーの誰もが高い利益を得る事ができない戦略の組み合わせで、戦略の変更する要因を持つ事ができないことを数学的に証明している。

ところが現在でも国際戦略として取り入られているこの理論には大きな欠点がある。参加するプレーヤーが同じルール(価値観)に基づいた規範でゲームが行われているかという点だ。例えば東アジアが最近不安定なのも、トランプ、キム・ジョンウン、シュウ・キンペイ、プーチン、ムン・ジェイン、安倍首相がプレーヤーとして同じルールの価値観を持っているとはとても思えない。

単純に図式化するとナッシュ均衡では常に損を強いられる小国が核をキーに、ちゃぶ台をひっくり返そうとしているが、参加各国の重要度格付けの結果、その小国がひどいめにあう確率は高いと見ていた。ところがトランプ氏が中共に貿易戦争を仕掛け事態は混沌としてきた。

各国とも戦略の見直しが始まったところだろう。このように数理統計的に解析して行くとルールの変更により将来の見通しが大きく変動してしまうのだ。個人的にはヒットラーが最後の大博打であるアンデルヌ会戦を仕掛けたときアラン・チューリングがどのような統計解析を行ったのか非常に興味があるところだ。

いろんな見方があると思うが20世紀は数学者の時代であったのは間違いなく、現在の量子力学の時代に繫がっている。そのキモは確率論的に事象を見ると言う流れがある。つきつめれば全ての理論は仮説であるという道ではあるのだと考えるが筆者はそこまで割り切れていない(笑)なぜならば、あの料理がうまいとか、あの本が面白いとかの測定技術は現在もはっきりしない分野が有る。

極端に言うとJIS化されている色の基準も脳がみているだけで宇宙に存在しないしピンクも可視波長の合成色だ。数式等の実証世界は飛躍的に進化をとげているが我々が生きている実存世界が存在する事も証明されていないのだ。我々は3次元の住人だが最新の量子理論では11次元までの存在が証明されている。ただ観測装置がないのだ。

現在はここまでという認識を持っても損ではないと思う。




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